電動石臼3号機製作記

最終更新日 2023/2/1

友人依頼の「電動石臼 2号機」製作の際、いくつかの部品は複数個準備していました。そこで、手打ち3たてそばにご興味がある方向けに、電動石臼を自作し、販売してはどうか?との意見を仲間から頂いたので製作する事に致しました。

製作日へジャンプします。

2022/11/23 
  既に準備が完了している部品です。
   ・軸は予め友人に製作を依頼していました。
   ・モーターとギヤは新品です。

モーターとギヤ

2022/12/17
 久々の製作再開です。本日は材料を早朝からホームセンターへ買い出しを行い、作業開始です。

まず、木製フレームの製作です。骨格までは完成したいので手際よく進めようと意気込みます。石臼が重量物なので、受ける部分はホゾ継ぎとは行かないまでも配慮が必要ですので、コ字型に切り欠き、木材どうしの結合度を高めます。

丸ノコで沢山の切れ込みを入れて、叩いたり、ちょと力を入れると取れてしまいます。
コ字の箇所に写真上部に写る木を入れるためです。

先日作製した2号機と骨格は同じです。
接合部は木工用ボンドと木ねじで堅固に固定します。
木ねじの頭がかっこ悪いので、ダボで埋めています。そして完成したフレームです。(すいません、途中経過の写真を忘れました)

木材関係の作業はここまでです。次に、石臼のメンテナンスです。

上石臼が大きく理想的です。溝が浅くなっているので加工します。程度良好な石臼なのでその程度のメンテで十分だと思います。

メンテ前
メンテ後

写真は石臼のメンテ中の写真です。左側半分の溝がくっきりとわかります。
本当にこの石臼は綺麗で、欠けも少なくていい石臼です。上石臼が重いのも石臼として理想的です。私が運用している初号機が見劣りしてしまいます。

本日はここまでです。
次回は
・木製フレーム:ペーパーで表面研磨
 ののち、塗装を行う予定。
・石臼:上石臼の中心部の芯の撤去

2022/12/30

年末年始の休暇で、唯一の作業日です。
前回のフレーム作製の続きとなります。
底部:底板とキャスター4ケの取り付け。


中間部は石臼を受ける1×4材の加工と取り付けを行います。その後、100#サンドペーパーで研磨して、ウレタンクリア塗装です。
ずいぶん前に自作スピーカーを作製したときに購入したものです。当時、色々調べて購入した記憶があります。

こちらは塗装完了

接合部は木ねじと木工ボンドで接着しています。木ねじの頭にはダボで意匠を込めてネジの頭を埋めています。

次の写真は間違って穴を空けてしまったので、ダボで埋めた写真です。4個中2ケが木ねじの頭で、残り2ケが間違ってしまった箇所になります。


続いて、モーター取り付け関係です。
モーターは鉄のL型アングルで固定しますので、アングルの加工(穴あけ)を行いました。2枚目の写真はフレームとモーター部、心棒を仮組した写真です。

本日はここまでです。
次回はモーター部を取り付け、電気配線に移っていきたいと思います。

2023/01/07

半日、作業ができるので早速取り掛かります。本日は上石臼の芯を取り除きます。これがいつも難工事でして・・・。この進捗具合で本日の進み具合に影響します。

こちらが、その芯です。
鉄製です。ここは、モーターからの心棒が入る場所になるので、くり抜く必要があります。


振動ドリルで石臼側に穴あけしてから、石のみやショックドライバーを活用して強引に抜き取ります。

格闘の痕。
写真ではあっという間ですが、鉄製の芯へもドリルで何とか穴あけしたり・・・1時間以上掛かっています。

そして、格闘した窪みを次の写真のように整形しました。

水平に彫られた溝は後日、その理由が解ります。

残りの時間でできることを進めます。
「モーター部」と「電源スイッチ」をフレームに取り付けます。

スイッチは2系統で「モーターのON・OFF」と「玄そば供給装置のON・OFF」です。配線は後日になります。

石臼でひかれたそばを受ける大きな皿を取り付けます。
園芸用の鉢の下に敷くプラスチック製の下皿です。
中心部に穴をあけてからフレームに取り付けます。

下石臼を載せて本日は終了です。形になってきました。
次回はモーターの配線や、軸が長いので加工の予定です。


2023/01/15

本日は天気が良くないので、野外作業は最小限に進めます。
 ・野外作業はモーターからの軸の加工
 ・屋内作業は電気配線作業です。

軸は長めに製作されていますので、上部の切断と上石臼を回転させる加工が必要です。過去の1号機、2号機ともに、上石臼と軸の接続は同じ形式を採用してきました。

上石臼と軸
接合部

続いて、電気配線です。
基本的にはハンダで処理して、不具合リスクを無くしていきます。
モーターは交流100V仕様なので、付属のコンデンサを接続する必要があります。また後日製作する最上部に設置されるホッパー部の電源(DC12Vアダプター)も準備していきます。

DC12Vアダプターとミニヒューズ
モーター用コンデンサ

コンデンサの写真はピントが合っていないですね。
ハンダと配線処理を進め綺麗に配線処理を行いました。

石臼の試運転です。
ホッパー部はまだ無いので、手で玄そばを投入していきます。
上石臼が回転して玄そばがちゃんと挽かれていくのを確認しました。
回転方向が石臼とあっていないと、石臼外側にそば粉が落ちてきません。

試運転後の石臼内部(下石臼)の状態を写真に撮りました。
外周部で粉々になっていることが伺えます。上出来です。
自画自賛はお許しください。

次回は最上部のホッパー部の制作です。
かなり形になってきました。次で完成ですね。そば仲間からそばパーティーの依頼がきたので、この3号機の試運転を兼ねて開催しようと考えています。


2023/1/21

製作も大詰めです。
電源系統は石臼のモーター用に100Vとホッパー部用の直流12V系統となります。前回、石臼系統は完成しているのでホッパー系統になります。まずプログラムタイマー基板を取り付け配線しました。このタイマー基板はいろんな動作ができるので重宝します。
まだ、ホッパー部の電磁コイルが届いていないので、出来るところまでは進めます。

右の配線がDC12Vアダプター、左の配線が電磁弁へ


ホッパー部の弁となる部分も製作です。
アルミアングルを2枚合わせて、穴あけ加工です。電磁コイルとこのアルミ板がセットになって、玄そばを石臼へ供給する電磁弁となります。
まだ、玄そば供給部は形になっていないので、わかりずらいですが、完成すると仕組みがわかります。

ホッパー部のスッテプです。
DC12V ⇒ プログラムタイマー ⇒ 電磁弁 ⇒ 間欠動作による玄そば供給

穴あけ加工中
ホッパーの弁部

他に付帯作業として、石臼でひかれたそばを回収するハケや、投下する穴加工を行いました。振動ドリルと専用の刃をつかいましたが、石に穴をあけるのは大変でした。6mmアンカーボルトを挿入してステーとハケを固定しています。


本日は他に、そば粉が落ちてくる下部の3面に、ベニヤを貼り付け飛散防止とします。ベニヤにも塗装行い、本日は終了。
電磁コイルが届けば、配線してホッパー部の調整を行い完成です。

試運転を兼ねたそばパーティーの開催も決定しているので、デビューも間近。


2023/01/29

本日はそばパーティー+この3号機の試運転(そば打ち内容はこちらの2023/01/29をご参照ください)です。
最後の仕上げとして、ホッパー部の作り込みです。最終的に写真が完成状態です。
ペットボトルを加工して玄そばを溜める器とします。電磁作動によって、アルミ板がスライドして、玄そばが落下する仕組みです。

プログラムタイマーで2秒間隔で電磁作動し、弁の開き時間は0.19秒に設定してそばパーティーに臨みました。タイマー設定は任意に自由に設定可能です。

1キロ以上を挽き、問題ないことを確認しました。

ホッパー部(パーティー後なので汚いです)
完成 (左は初号機)